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◆中央構造線の旅

伊勢神宮、吉野千本桜

どちらも一度も行った事のない魅力的なスポット。
それがこの桜の時期に両方まとめて
パックツア-になっているという事で、思い切って行ってきました。
行ってみて、現地の石で気が付いたのですが、
その主要スポットは、なんと中央構造線上にあるんです。
全画面にしてご覧ください。



浜松、伊良湖岬、神島、伊勢神宮、吉野山が全部です。
それではダイジェストでお楽しみください。
伊良湖岬から鳥羽港へ♪


ここは、浜松からバスに乗って、渥美半島先端の伊良湖岬、恋路が浜に来たところ。
そう、島崎藤村が歌った、「椰子の実」が遠き島より流れついたところです。
三島由紀夫の潮騒もここが舞台ではなかったでしょうか?
とってもロマンチックな場所ですね。
おなかが減った私達は、ここで大アサリを食べました。
巨大なアサリのような形の貝です。初めて観ました。
ここの砂浜に落ちていた石は、緑色変成岩とチャ-トでした。
三波川帯だと思います。

さて、4/7-8と、
浜松-伊良湖-鳥羽-伊勢神宮-吉野山-長谷寺-名古屋-東京戻りの
トラピックスツア-に参加しました。

海はないでいて、蕪村の「春の海、ひねもすのたり、のたりかな」
を連想してしまいます。


ここからバスごとフェリ-に乗船です。


と、船の岸壁の下をふと見ると、花崗岩が多数(人頭より大きい)、
変成岩も見えました。
そこで、ふと気が付いたのですが、ここは中央構造線の真上のようです。
花崗岩が多いなら内帯側に所属ですが。
つまりこの写真のすぐ右が断層でしょう。

ということは、一枚目の写真の島=神島は断層上に載っているようです。
そして、浜松、渥美半島、鳥羽、そして伊勢神宮って、全部中央構造線上に
位置しているような気がしてきました。






いるかと神島♪


伊勢湾フェリ-にのって海風を受けながら水面を見ているとのアナウンス。
「いるか」が泳いでいるそうです。確かに、いました。
飛んでいるもの、海中をすべるように進んでいるもの。
5分程度の短い時間でしたが、初めて観る自然のままの「いるか」!

これから向かう神の宮への水先案内でしょうか。
なかなか楽しい旅になりそうです。

写真は、その後に振り返ってみた神島です。




神の宮に入る・・・

K-20070407-伊勢吉野-神宮への橋中JPG.JPG
さていよいよ、伊勢神宮の内宮(ないくうと呼ぶ)に入ります。
あいにく雨が降ってきましたが、荘厳さが増してきて良かったです。
鳥居をくぐり、五十鈴川にかかる、ひのき+けやき造りの宇治橋を渡ると
そこは神の領域。
冷たい空気が立ち込めていて、峻厳な品格を感じたのは私だけでしょうか?


手を清めてからさらにしばらくいくと、
左側に上り、神楽殿が見えてきます。さらにのぼると、階段があります。
ここをのぼって参拝して、その右側にお社があるのです。
これこそ伊勢神宮の中心的な存在です。
20年に一度作りなおされる、総檜造りの単なる社ですが、
その作り変えには、膨大なお金が懸かるようです。
写真撮影は厳禁という事で、ご想像ください。





その上る階段をみると、雨にぬれて緑の縞模様がゆれています。
そうそう、紀伊の青石。以前清澄庭園で見たその岩とソックリの色です。
緑色片岩の一種で、緑はクロ-ライト、アクチノライト、
エピド-トなどから出来ているようです。
階段にしておくにはもったいないすばらしい石でした。
(階段の写真を撮っていたのはご想像通り私だけでした)

実は内宮に対応する外宮(げくうと呼ぶ)が近くにあるのですが、
なんと、中央構造線は両者の間を通っているようです!


階段の石が三波川帯の岩石であることもそれを裏付けています。
残念ながら内宮は外帯に、外宮は内帯にあるというさかさまの状態ですが。
興味深いですね~(^^)。


山々の空気も、どことなく神々しいではありませんか。



名物「赤福」をいただく♪


神宮(内宮)への入り口の左側に並んでいる商店街が
「おはらい町」といわれる門前のおみやげ屋さんなどです。
時間が少し遅かったのかかなりのお店が、閉めようとしていました。



そのほぼ中央にあって、古くからの名物が、ご存知「赤福」ですね。


ご覧の通りに、おもちの周りに「あんこ」を手でつけた、
とても単純なものですが、結構評判が良いようです。


千本桜は心の遺産♪


鳥羽港から少し離れた所、的矢湾に面して立つ
某ホテルの窓から見た朝焼けです。
絶好のお花見日和になりそう♪

ここから吉野山までは、約4時間あまりの行程。
途中に見えていた棚田が美しい。
かなり以前から開墾された有名な棚田だそうです。


ようやくつきました。
世界遺産の吉野山!日本一の桜です!
下千本、中千本、上千本、さらに奥千本という絶景が、
大昔からここにあった!それだけで驚きです。
桜を愛でる風流な趣を大切にする日本人の心の遺産、それが吉野山。
来てよかった!実感です。


でも実際に一番沢山だったのは、人人人。
千人桜とでもいうのでしょうか。
なんと大型バスが今日だけで280台も止まったんだそうです。




三千本の白山桜♪

吉野山の桜は、実はソメイヨシノではありません。
白山桜という銘柄が主体。薄いサ-モンピンクの花弁で、
赤い若葉と同時に花が咲きます。
ここは、山の尾根にあたり、左手が谷側、対面の山が見えます。
おネに沿って道があり、その道を歩きながら、左手の桜を眺めるのです。


下千本桜です。多分手前の桜も対面の山の斜面も両方だと思います。

桜の木の向こうの斜面に見えているのが中千本桜です。


しばらく参道を歩くと、銅製の鳥居が見えてきます。
人がとにかく多いです。私達もその一部ですが。



金峯山寺の蔵王堂です。これも世界遺産です。



ここからながめると、手前の桜を通して、
その向こうに小さく見えるのが上千本。

奥千本桜はもっと先に行かないと見えません。

いただいた柿の葉寿司弁当もおいしかったけれど、
もう桜桜桜で満腹でした♪




花の長谷寺♪


奈良には、あちこちに由緒ある素敵なお寺が散在しています。
この長谷寺も花で有名だとか。
桜の時期、ボタンの時期、紅葉の時期いずれも素敵なのでしょう。

ということで最後に立ち寄ったのが、この花の長谷寺です。


早速桜がお出迎えです。

k-20070420-花の長谷寺5.JPG
長谷寺は、山の斜面に出来ていて、下界を見下ろす舞台に到る、
屋根付きの登り階段を上ります。
三百段以上あるそうですが、高さが低いので、あまり苦になりません。
でも、日程が押せ押せの状態で時間に余裕がなくて、早足で上ってきました。



舞台の奥から眺めた風景です。床がピカピカですね。
どのくらいの年月をこの床は数えてきたのでしょうか。


此方も舞台のコ-ナ-からみたワンショットです。
ソメイヨシノの桜色と、木々の若芽の若草色が
やさしい光を互いに放っています。


下りは階段でないコ-スがあり、
そこでも木々の若草色と桜色に心底癒されてきました。
「美しい~!」という言葉が気障でなく自然に出てしまいます。
お寺に来て、癒されるのは、仏教の教えに悟りを見出すというよりは、
人と自然が協同して作り上げた美に包まれるからではないでしょうか。

五月連休も奈良に行く予定です。




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